今年の梅雨は平年より２１日早い梅雨明けとなりました。毎年梅雨明けといえば、年長のキャンプの前後、いつもヤキモキしながら迎えています。今年は梅雨明けしたとはいえ、今のところ安心できそうにない天気予報となっています。九州北部でも６月に梅雨が明けるのは、１９５１年の統計開始以降、初めての事だそうです。また、梅雨の期間も１７日間と最短となりました。その分例年よりプールや水遊び、久々の泥んこ遊びも思いっきり行うことが出来ました。

　そんな中、今年は先生がカブトムシの幼虫を譲り受けてきて、幼稚園で育てることになりました。カブトムシは私が子どもの時も中々見ることが少なく、友達が山などに取りに行ったカブトムシを見せてもらうか、買ったりゆずり受けたりした幼虫や成虫を育てている友人に見せてもらうくらいの機会しかなかったように思います。だからこそ、見た目の格好良さもありますが、希少さも子どもたちの憧れや人気の昆虫となっているのかもしれません。

さて、私はカブトムシといえば夏というイメージが強く、幼稚園にいる幼虫も成虫になるのは夏休みに入ってからなのでは？子どもたちが成虫を見ることは出来ないだろうな～と思っていました。ですが何と、カブトムシは６月末には成虫になっていました。子どもたちは大喜び！

　ということでカブトムシの生態について、人気の昆虫ツートップのクワガタも含めてあらためて調べてみました。日本にはカブトムシは数種類、クワガタは４０種類以上生息しているそうです。カブトムシとクワガタは夏に産み落とされて卵から幼虫になり、越冬して次の年の６月頃に蛹になり２週間ほどで成虫になる完全変態の昆虫です。

完全変態とは卵→幼虫→蛹→成虫となっていき、蛹になることによって幼中と成虫の姿が大きく変わる昆虫の事を言います。例えばちょうちょやてんとう虫などがいます。そして不完全変態の昆虫もいます。不完全変態とは蛹の時期がない昆虫の事を言います。例えば、コオロギやバッタなどあまり形が変わらない昆虫の事を言います。ただしセミやトンボなども形は大きく変わりますが蛹にならない不完全変態の分類に入るので注意が必要です。ちなみに、無変態という幼虫から成虫まで全く形を変えない虫もいるそうです。

カブトムシは成虫になると秋ごろに一生を終えます。クワガタは種類にもよりますが、成虫になっても越冬して２～３年生きる個体もいるそうです。成虫を捕まえるとなると、夜行性ですので、夜間や明け方にクヌギやコナラの樹液が出ているところを探すか、果物をお酒に漬けた物などの甘く匂いがするものを仕掛けて捕まえる方法もあります。木を蹴ると落ちてくることもあります。

　幼虫から蛹、成虫になるまでを見る機会は中々ないので、子どもたちにとって良い経験になったと思います。毎日、昼間寝ているのに子どもたちに掘り起こされて、観察されています。“ここを持つんだよ”と得意げに持つ子どもたち、それに感化されてカブトムシを触れる子が少しずつ増えてきています。コロナの影響もあってキャンプなどのアウトドアが流行っています。これを機に夏休みは親子でキャンプしながら、カブトムシやクワガタなどの昆虫採集にトライしてみてはいかがですか？