今年度は無事に１学期を予定通りに始めることが出来、ほっとしていたのもつかの間、再びコロナ患者の増加による緊急事態宣言、相変わらず悩ましい１学期となりました。子ども達には出来るだけ負担を減らして、十分な保育をと頑張ってきましたが、子ども達も慣れたものでマスクの付け外し、手洗いうがいもしっかり出来るようになりました。

さて、新しく入ってきた新入園児の子ども達も幼稚園の生活に随分と慣れ、自分の事だけに精一杯だったのから、少し余裕が出てきて周りのお友達にまで目が行くようになりました。入園してから子どもの関りは徐々に広がっていきます。まずは、担任の先生毎日会って話をし、困ったことがあったら助けてくれる、楽しいことをさせてくれる、といったことから自分のクラスという集団で安心して過ごすことが出来ます。その安心して過ごせるクラスには沢山の自分と同じくらいの大きさで、同じような遊びをしている子どもがいます。同じ遊びで喜びを分かち合い一緒に遊ぶ楽しさを感じるようになると、共に友達という関係が出来てきます。すると、更に広がりが出来、学年での集団、バスや送迎、預かりでの集団、最後には幼稚園の集団にまで目が行くようになります。その中でまた新たな友達が出来てきます。

集団では、大勢で先生の話を聞いたり、共に活動を行ったりして、集団で守らなければいけないことを経験していくことで知り、そして、みんなで行う事の楽しさや達成感を味わうことが出来ます。また、普段遊ばない子の一面を知ることが出来ます。そうすると自由遊びの時などに、一緒に遊んでみようかなという友達の輪の広がりにつながります。

友達との関りは、学年が上がっていく毎に複雑になってきます。初めは同じ遊びでつながっていた友達が、今度は友達とつながって同じ遊びをしたいと変わってきます。友達と遊んでいると、自分の思いと相手の思いが違うことがあることに気づきます。なぜ、僕はこうしたいのに分かってくれないのだろう。逆に相手の子が違う思いを要求してきます。初めは意見や行動で衝突することもありますが、お互いの気持ちを押したり引いたりすることで、うまくいくことを知ります。そうして少しずつ友達との関り方を学んでいくのです。

幼稚園の間は、子ども同士で解決しないこともたくさんあります。その時に先生に解決方法を聞いたり、仲立ちしてもらったりして、新たな解決方法を知るのです。この先小学生〜大人になっていくうえで、一人で判断しないといけないことが増えてきます。その時に困らないように、先生たちは、先生に先に言うのではなく、「ちゃんと話はした？」と促したり、自分がその友達と遊びたいのが優先か、自分のやりたい遊びが優先なのか考えてみるように促したりします。また、その友達だけでなく周りには他にもいろんな考えを持った友達が沢山いることの話をします。

幼稚園の間に、沢山の先生や友達を関り、より良い集団での在り方や友達との関り方の経験をしてくれることをお願いながら、日々保育にあたっています。