せいし 幼稚園
 
 えんちょうのへや
 
 
子どもたちは いま ・ ・ ・
 
 『子どもの文化
せいし通信 作品展特集号

 “人間が追求する物”の価値理念の根元的なものとして「善さ」という言葉が使われます。 その追求を通して人間が造り出したもの、それが「文化」という言葉で表されます。物質的所産である“文明”に対し、精神的な活動により生み出されたもの、つまり芸術、科学、道徳、宗教や政治(法律)などの総称としてこの文化という言葉が使われますが、せいしの「作品展」は子どもたちの文化が形となって表われたものの集大成です。

 子どもたちの一日は、そのすべてが文化的な活動であるといっても過言ではありません。 友だちとおしゃべりして自分を主張したり、教師の質問に答えを探したり、砂場でいろいろなものを形作って遊ぶこと。歌を歌ったり、劇遊びごっこをしたり、絵本を読んだりすること。うさぎをだっこしたり、パンジーの花の色を数えたりすることなど、そのすべてが子どもたち自身を文化的な高みに育てようとする活動であり行動なのです。      

 そして、その中で出会う感動やあこがれ、夢や希望が子どもたちの心を揺さぶり感性を育てます。自分はこんなふうに感じる、このようにしたい、という欲求が子どもたちを表現の世界に誘います。 自分を表現する手段は、言葉だけではありません。絵画や造形などの美術や音楽も文学も、すべて表現の手段です。

 もちろん、表現するための技術は子どもたちに生まれながらに備わっているわけではありませんので、教師からの技術の伝達は必要です。 平面の紙から立体を起こしたり、紙粘土をちぎり、土粘土をこねてかたちづくり、絵の具を塗ってボンドでくっつけて ‥‥‥‥‥。                    
 こうして子どもたちは、自分の感動やあこがれや夢を形に表わしました。
それが今日の『作品展』です。 子どもたちの取り組みについては担当の教師に尋ねて下さい。作品については子どもたちがたくさん話してくれると思います。子どもたちの夢と感動の世界に一日中どっぷりと浸ってください。

 そして、ひょっとしたら大人になって失ってしまっているかも知れない夢や感動を、そしてやわらかな感性を、こぼさないようにそっとすくって胸のポケットにしまってお帰りください。
 


 園長   遠山 和良
 
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