せいし 幼稚園
 
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子どもたちは いま ・ ・ ・
 
 『大きくなったら何になる?
せいし通信 春休み号

 315日に、第73回卒園式が挙行されて、50名の子どもたちがせいしを巣立っていきました。いま私の手元に卒園文集があって、改めて読み返していると、年長組の子どもたちと過ごした3年間が、走馬灯のように脳裏をよぎります。両親から子どもたちに宛てたメッセージも、それぞれの家庭の子どもたちへの思いが表れていて心に響きます。

 文集の中で、子どもたちへ「大きくなったら何になる」というコーナーがあって、それに対する答えがなかなか面白いものです。数えてみると16種類の回答がありました。女の子の一番人気は、毎年必ず定番で出てくる「ケーキ屋さん」で10名、男の子は「サッカー選手」で14名。その他人気があったのは、女の子では「動物病院の先生」、男の子では「消防士」「警察官」などでした。その他「ピアニスト」「ゴルファー」「看護士」など。

 子どもたちの回答を見て思うことは、パン屋、ケーキ屋、花屋、などの身近な興味の対象が選ばれていること。サッカー選手、警察官、看護士など、スポーツや制服を見て自分も活躍してみたい、人を助けてあげたい(実は単にパトカーに乗りたい子も?)と思っていることが一番大きな要素となって人気を集めているようです。また世相の移り変わりも反映して、昔は人気のあった野球選手は一人だけ、それにサッカーが取って代わり、その他には「弁護士になりたい」「仮面ライダーになりたい」男の子がいたり、「ペットサロンのトリマー」になりたい女の子もいます。

 実は14年前も、この項で同じテーマで書いているのですが、今回思ったことは親の職業を選択した子がほとんどいなかったことです。14年前(それ以前も)は、親の職業を「大きくなったらなりたい」と選択した子が相当数いたのですが、これはどうした現象なのでしょうか。これはたぶん親の世代交代が進んで、仕事と家庭は切り離して、家庭ではよい父親、母親として存在し、働く父親、母親としての姿が子どもたちには見えにくくなっているのでしょう。 しかし、お父さん、お母さんが働いているからこそ日々の生活ができ、お父さん、お母さんが働いているからこそ、世の中に貢献でき社会が成立していることを、家庭生活の場で子どもたちに見せたり聞かせたりすることも必要な気がします。

 夢を見る、希望を持つことは大切なことです。夢や希望が子どもたちを行動に駆り立てる原動力となり、生活を支えてくれる精神的な基盤になります。この大きな夢を失うことなく健やかに成長してくれることを祈ります。 

幼稚園の先生になりたいと答えてくれたのは3人の女の子。「幼稚園の先生になって、おともだちにやさしくしたい」「たくさん遊びたい」のだそうです。あと15年後には、この子たちも幼稚園の先生になってくれているのでしょうか? ちなみに、せいし幼稚園の先生には、せいし幼稚園の出身者が副園長を筆頭に4人もいるのです。この先生たちが、せいしを卒園したときに、大きくなったら何になりたかったのかは不明ですが、昔々の文集でも引っ張り出して、調べてみようかしら?


 園長   遠山 和良
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