今年度も3月16日に第81回卒園式を無事執り行うことができ、51名の子ども達が笑顔でせいし幼稚園を巣立っていきました。卒園の日に全員揃った元気な姿を見られたことは何よりも嬉しいことでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で年長組の子ども達が幼稚園で過ごす1年が臨時休園などでとても短くなり、卒園式を含め、様々な行事が例年に比べ縮小や中止にせざるを得なくなった事が本当に残念でなりません。

ようやく医療従事者より順にワクチンの接種が始まりました。一般の我々が接種を受けられるのは夏以降になる見込みで、全員にいきわたるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。ワクチンの接種をすることにより、体は病原体に対する免疫を作り出します。ただし、通常の感染（自然感染）のように実際にその病気を発症させるわけではなく、病原体の毒性を弱めたり、無毒化したりしてつくられたワクチンは、コントロールされた安全な状態で“免疫”を作りだすのです。

免疫とは病原体・ウイルス・細菌などの異物が体に入り込んだ時にそれを見つけだして、体から取り除くという仕組みのことです。重要なのは自分の細胞と外から入ってきた異物を見極めて、自分の細胞は攻撃せずに、外から入ってきた異物のみを攻撃するという性質があることです。それを実現するためには私たちの体にはいろいろな特徴をもった免疫細胞が体を守っています。

免疫細胞は細かく分けるとたくさんあります。大まかには自然免疫を担当する細胞と獲得免疫を担当する細胞に分けられます。これ以上の話をするととても難しくなってしまうのですが、最近話題？になっている「はたらく細胞」という漫画やアニメを見ると、とても分かりやすく体の仕組みが理解できるかと思います。

今年度は、新型コロナウイルスに警戒しながら過ごす一年でした。幼稚園ではもちろん、手洗い、うがい、消毒にマスクの着用と、今まで以上にご家庭でも行ってきたのではないでしょうか？その結果、幼稚園が開園しているときは例年以上に病欠が少なかったのです。子ども達がよく感染するＲＳウイルスやヘルパンギーナなどもほとんどみられず、インフルエンザによる欠席も０人でした。子ども達が休まず幼稚園に登園してくれるのは嬉しいことですが、このままの環境が子ども達にとって果たして良い環境といえるのでしょうか？すぐに実現するとは思いませんが、教師も子ども達もマスクを外し、教室で大きな声で歌い、笑い、園庭でハァハァ言いながら走ったり、踊ったりできる日が早く来ることを願っています。

今年度も保護者の皆様にはご心配をおかけする中、たくさんのご理解とご協力を頂きました。ありがとうございました。保護者の皆様にお会いする機会も少なく、最後の修了式の参観も見送ることになり残念です。来年度も様々な行事や園生活の急な変更等でご協力を頂くことになりそうですが、職員一同子ども達のために、出来る限りの保育を行っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。