ITの素朴な疑問 ウソ・ホント
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これはウソ?
ホント?

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インターネットを別の光回線に変えるとパソコン・スマホが速くなる
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正解は「インターネットを今契約している光回線から他のプロバイダの光回線に変えても、パソコンやスマホの動作自体はほとんど変わらない。ただし回線の品質やプロバイダの違いによってはインターネット速度は改善する場合もある」です。
■ 最近とても多い勘違いは、回線を変えればパソコンの起動時間やスマホの動作自体が速くなるというものです。インターネット回線の変更によって端末の動作速度が直接影響を受けることはありません。
■ なぜそのようなことを強調して言うのかというと、実際に「〇〇の光がおそいから、ほかの光に替えたけどパソコンが速くならない・・・」と言う相談が寄せられることがあるからです。回線を変えてもパソコンの起動時間やアプリの動作が改善するわけではありません。これは、パソコンの処理速度が主にCPUやメモリなどのハードウェアに依存するためです。
■ しつこくかかってくる回線の営業電話で「速くなる、安くなる」とメリットばかり強調されることがあります。中にはパソコンやスマホの動作が改善できるかのように錯誤させるようなことを言葉巧みに言ってくる場合もあります。
■ パソコンやスマホの動作が遅い原因としては、メモリ不足、不要なソフトウェアの影響、マルウェアの感染などが考えられます。これらの問題は回線を変えても解決しないため、まずはパソコンやスマホのメンテナンスを行うことが重要です。
■ 以上のようにインターネットの回線速度はパソコンの起動時間やアプリの動作にはほとんど影響しません。ただし、現在の回線が極端に遅い場合、プロバイダの変更によって改善する可能性はあります。
■ また、Wi-Fi環境が悪い場合は、ルーターの性能不足や設置場所が原因で通信速度が低下することがあります。この場合、回線を変更するよりも先にルーターの買い替えや配置の見直しを行うほうが効果的です。
■ さらに、光回線が遅い原因の一つとして、IPv4の混雑が挙げられます。最近では、巣ごもり需要の増加によりIPv4回線の混雑が深刻になっています。このような場合、IPv6プラスなどの契約を申し込むと劇的に速度が向上することがあります。現在のプロバイダに相談し、回線契約を変更することなくIPv6対応を申し込むことをおすすめします。※IPv6に対応しているプロバイダとルーターが必要です。
■ まとめると、
〇パソコンやスマホの動作自体は回線変更では速くならない。
〇
しかし、プロバイダや回線の品質によってはインターネット速度が改善する場合がある。
〇
まずは端末やルーターの状態を確認し、適切なメンテナンスを行うことが優先。
〇
速度改善を求める場合、IPv6プラスの導入を検討するのが効果的。
■ 優先順位を間違えると、無駄な手間や出費が増えるだけです。正しく判断して対策を行いましょう。
参考URL:自宅のWi-Fiでスマホ、タブレットの動画をもっと快適に見たいならココをチェック!

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これはウソ?
ホント?

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Yahoo!で検索しているだけだからネットからウイルスは入らない
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■Yahoo!検索結果はすべてYahoo!の審査や安全確認を経ているわけではありません。従って検索結果へのアクセスでセキュリティリスクが脅かされる場合もあります。
■「Yahoo!の検索結果はYahoo!内に表示されるから安全」と考えている人が多いようですが、これは誤解です。
■検索エンジン(Yahoo!、Googleなど)は、世界中のWebページを対象に検索キーワードに該当する情報を抽出し、一覧として表示する仕組みです。検索結果に表示されるWebページがYahoo!の許可を得ているわけではなく、Yahoo!がその安全性を保証しているわけでもありません。
■違法サイトや明らかに危険なサイトは、運営側のチェックや法的対応によって削除されることがありますが、すべてのサイトを完全に監視できるわけではありません。そのため、検索結果に悪意のあるサイトが含まれている可能性もあります。
■特に、Yahoo!の広告枠を購入して検索結果の上位に表示される悪質なサイトも存在します。これらのサイトは、マルウェアを配布したり、フィッシング詐欺を行ったりすることがあるため注意が必要です。
■検索エンジンは電話帳のようなものであり、掲載されているサイトの安全性を保証するものではありません。そのため、検索結果に表示されたサイトを安易に信用せず、アクセス前に慎重に確認することが重要です。危険なサイトをフィルタリングする検索エンジンやセキュリティ対策ソフトを活用することで、リスクを軽減できます。
■検索結果に表示されたページの中には、クリックすると「Windowsアラート」などのサポート詐欺ページに誘導されるものもあります。これを防ぐためには、ブラウザに広告ブロック機能を持つアドオンを導入するなどの対策が有効です。

※赤丸で囲んだ検索結果の冒頭の部分は「広告枠」で、リンク先のページには偽ツールや
迷惑ツールバーなどを強引に組み込むものがあり、危険度が高い。 ■結論として、セキュリティ意識を持たずにインターネットを閲覧することは非常に危険です。適切な対策を講じ、安全なWeb閲覧を心がけましょう。
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ホント?

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パソコンをインターネットにつないだだけでウイルスが入ってくることがある
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これは事実ですが、「セキュリティ対策が不十分な場合」という条件があります。通常の環境で適切なセキュリティ対策が施されていれば、簡単にウイルスに感染することはありません。
■ しかし、次のような状況ではウイルスに感染するリスクが高まります。
■ 特に、ネットワーク環境にルーターがなく、モデムから直接PPPoE接続を行い、グローバルIPアドレスが割り当てられている場合、セキュリティリスクが大きくなります。
実例として、ルーターが故障し、新しいものを購入するのが面倒だという理由で、モデムから直接Windowsの回線接続設定でインターネットに接続していたところ、ウイルス警告が頻繁に表示されるようになったという相談がありました。
このような環境では、パソコンのセキュリティソフトのファイアウォールログに、何万回もの攻撃やパケットブロックの記録が残ることがあります。ネットワークの専門家が見れば、非常に危険な状態であることが明白です。
■ インターネットの仕組みを説明する際に、次のようなたとえ話をよく用います。
インターネットも同様で、一度接続すれば、全世界のコンピュータとつながることになります。そのため、ウイルスに感染したコンピュータがネットワークを経由して他の無防備なコンピュータに感染を広げることが実際に発生します。

インターネットは世界中につながっている
■ こうした状況を防ぐために、モデム以降には必ずルーターを設置しましょう。ルーターにはファイアウォール機能が備わっており、不正なパケットの監視・防御を行います。また、次の点にも注意が必要です。
ルーターには必ずIDとパスワードを設定する。 ルーターのファームウェアを定期的に更新する。 購入時のデフォルト設定のまま使用しない。
■ また、サポートが終了した古いWindowsでインターネットに接続することも非常に危険です。そのような環境のセキュリティレベルは、「三匹の子豚」の話でいうところの「わらの家」と同じようにもろく、攻撃を受けやすい状態です。
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わたしのパソコンはインターネットにつないでないのでウイルスは入らない
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■ ウイルス被害の多くはインターネットやメール経由で発生しますが、ネットに接続していなくても感染するリスクはあります。例えば、USBメモリを介して感染する「USB感染型マルウェア」が存在します。
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これは、感染したパソコンにUSBメモリを接続し、そのUSBメモリを別のパソコンに接続した際に、ユーザーが特定のファイルを開くことで感染が広がるものです。古いWindowsでは「Autorun」機能を悪用するものもありましたが、現在では無効化されていることが多く、他の感染手法が用いられています。
■ 一部のウイルスは、感染後にシステムのブートセクタや重要なファイルを破壊し、パソコンが起動しなくなることがあります。特にランサムウェアは、ファイルを暗号化し、身代金を要求するケースもあるため注意が必要です。
■ また、マクロウイルスに感染したExcelファイルを開くことでウイルスが広がる場合があります。さらに、ダウンロードしたフリーソフトが改ざんされていると、インストール時にマルウェアが仕込まれることがあります。普段はネットに接続していなくても、誤って接続した際にマルウェアが活動するケースもあります。
■ したがって、「インターネットにつながない」パソコンであっても、外部メディアやソフトウェアの取り扱いには十分注意が必要です。定期的にウイルススキャンを行い、必要ならば信頼できる環境でセキュリティ更新を行うことを推奨します。

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OCNでメールウイルス除去の有償サービスを受けているから、ネットのセキュリティーは万全だ |

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メールウイルス除去サービスを根拠に「ネット全体のセキュリティが万全だ」と考えるのは大きな誤解です。
■ 多くのISP(インターネットサービスプロバイダ)のメールサービスには、メールウイルス除去サービスがあります。このサービスでは、月額料金を支払うことで、受信したメールに含まれるウイルスを検出し、除去してもらうことができます。
■ ただし、このサービスは、あくまでメールの添付ファイルや本文に仕込まれたウイルスの対策に限られます。
■ フィッシング詐欺やマルウェアなどの他のセキュリティリスクに対する防御は含まれていません。これらを防ぐためには、別途迷惑メール対策やフィッシング対策サービスを申し込む必要があります。さらに、プロバイダからの説明に基づくと、「ウイルスの検知・駆除は既知のウイルスに限られ、一部の新たなウイルスには対応できない場合もある」とされています。従って、100%の安全性を保証するものではないことを理解する必要があります。
■また、このサービスを利用しているからといって、インターネット全体がウイルスに対して監視されているわけではありません。メールのウイルスチェックだけではインターネット接続全体を守ることはできないため、これを根拠に「ネット全体のセキュリティが万全だ」と考えるのは大きな誤解です。
■ セキュリティリスクへの対応は部分的に行うだけでは不十分です。総合的なセキュリティ対策が必要です。例えば、事業所で「OCNのメールウイルスチェックがあるから大丈夫」と考えることは、不完全なセキュリティ対策に過ぎません。
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わずらわしい迷惑メールを防止するにはメールアドレスを変えたほうが良い
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メールアドレスを変更すると一時的には迷惑メールを減らせますが、根本的な解決にはなりません。
確かに、新しいメールアドレスに変更すれば、最初のうちは迷惑メールが来なくなるでしょう。しかし、新しいアドレスを使用して再び多くの人とやり取りを始めたり、ネットでの登録に使用したりすると、時間が経つにつれて再び迷惑メールが届く可能性が高いです。このように、メールアドレスの変更はあくまで一時的な対策であり、完全な解決策とは言えません。
また、メールアドレスを変更すると、さまざまなオンラインサービスとの連携を再設定しなければならないため、手間がかかります。特に複数のアカウントを利用している場合、簡単に変更することで予期せぬトラブルやアカウントの紐付け問題が発生することがあります。そのため、頻繁に使用するアカウントの場合、メールアドレス変更以外の方法でリスクを回避する方が賢明です。
■ メールアカウントを用途別に分けることで、迷惑メールのリスクを減らせます。 例えば、オークションや掲示板でのやり取りに使用するアドレスと、通販やプライベートで使うアドレス、ビジネス用のアドレスは分けて管理するべきです。用途別にメールアカウントを整理することで、迷惑メールのリスクを減らすことができます。
■ 完全な迷惑メール回避が難しい理由は、一つには対策を逃れる手法が存在するからです。 迷惑メールの発信者は、ランダムに生成したアドレスやリスト型攻撃を利用して送信することがあります。このため、迷惑メールを完全に回避することは非常に難しいのです。その手法が使われるとメールはサーバー側で弾くのが難しくなり、結局受信してしまうことになります。
■対策として、メールソフトのフィルタ機能を活用することで、迷惑メールが届いた際に自動的に仕分けてくれます。受信と同時に迷惑メールフォルダに直行するので目につくことがなくなり、精神的にも楽になります。※ただし、正式なメールが振り分けられてしまうこともありますので、削除前にチェックが必要です。
■ Thunderbird などの無料メールソフトを活用すると便利です。 Thunderbird などの無料メールソフトには、迷惑メール仕分け機能が備わっています。これらは学習型のフィルタ機能を持ち、迷惑メールを自動的に識別して削除することができます。
■ 古いメールソフトの代替として Thunderbird はおすすめです。 Windows Mail、Live Mail、古いバージョンの
Outlook などはサポートが終了しています。そのため、これらのメールソフトの代替として、Thunderbird が非常に適しています。
■ メールソフトでの自己防衛は効果的な方法です。 メールソフトで迷惑メール対策を行うことは、自己防衛の一環として非常に効果的です。フィルタや学習型機能を活用することで、迷惑メールの受信対応の手間を大幅に減らすことができます。
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HDD(SSD)容量が大きいパソコンは高性能だし、データがたくさん入るので安心できる
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HDD(SSD)の容量が大きいこととパソコンの性能は、実はあまり直接的な関係はありません。容量が大きいことで発生するデメリットもあります
最近のパソコンに搭載されているHDD(ハードディスク)の容量は、標準仕様でも多くのユーザーにとって十分な大きさです。また、外付けHDDの容量も増加し、価格が下がっているため、ストレージの選択肢も広がっています。
しかし、HDDに関しては誤解や間違った認識が多く、それが原因でトラブルが発生することもあります。
パソコンを購入する際にHDD容量ばかり重視する方が多いようですが、容量が大きいからと言って、性能が高いとは限りません。大容量HDDは単に「多くのデータを保存できる」という特徴があるだけです。
重要なのは、HDDやSSDなどのストレージデバイスに空き容量を確保することです。空き容量不足になると、システムの動作が遅くなったり、最悪の場合は不安定になります。したがって、大容量のストレージでも空き容量が少なければ、その性能を発揮できません。快適で安心な状態を維持するためには、ストレージの容量だけでなく、空き容量をしっかり確保することが最優先となります。
また、SSDは確かに高速で高性能です。システムを高速化するという役割においては大きなメリットがあります。しかし、データ保存として使用する場合は、SSDには耐久性やデータ消失のリスクが伴うこともあります。そのため、SSDの使用にはリスクとメリットのバランスを理解しておく必要があります。
パソコンの速度と性能を決める要因は、以下の順番が一般的です
1.メモリ(容量)
2.ストレージ(HDDやSSDの転送速度)
3.CPU(マルチコア性能)
4.グラフィックス(ゲームをしない場合は重視されない)
これからも分かるように、CPUの性能を少し上げただけでは、パソコンの実際の性能向上は限定的です。
HDDの性能評価は容量ではなく、主に読み取り速度と書き込み速度です。技術の進歩により、今販売されている1TBのHDDは、10年前の1TBのHDDよりも性能(速度)が大幅に向上しています。
HDD容量が大きいことで発生するデメリットもあります。
1.大容量HDDに多くのデータを保存していると、HDDにトラブルが発生した際、全てのデータを失うリスクが高くなる。
2.チェックディスクやメンテナンス作業に時間がかかる場合がある。
3.容量が大きいと「空き容量が十分ある」と思い込み、バックアップを怠ることがある。
これらを踏まえると、単にHDD容量が大きいからといって単純に「安心」や「高性能」とは言えません。
Windowsパソコンで使用するHDDには、十分な空き容量を確保できる高性能なものを選び、データの保存は外部記憶装置や他のバックアップ手段を活用した方が、運用面でも安心かつ効率的です。
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パソコン・スマホで悪事をしてもそうそうバレない
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ほとんどバレます。
■ 最近では、インターネット上での違法行為や犯罪を監視している専門機関や業者が存在し、インターネット上での不正行為はある程度把握されるようになっています。したがって、違法行為をあからさまに行うと、発覚する可能性が高くなります。
■ パソコンやスマホで不正行為を行う場合、「頭隠して尻隠さず」という状況になりやすいことは、コンピュータ関連の知識を持っている技術者にとっては常識です。
■ ウイルスなどの不正なプログラムをどこで撒いたのかを追跡できる場合もあります。例えば、IPアドレスや他の痕跡を使って、発信源を特定することが可能です。
■ インターネット関連の違法行為に対する刑罰は年々厳しくなっており、冗談や嫌がらせと思って行ったことが、予期せぬ重大な事件に発展することもあります。
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端末やネットワーク通信には「ログ」という記録が残り、状態が常に監視されています。例えば、自分でもパソコンのログを確認することができます。ログには、パソコンの起動や終了時間、エラーが発生した日時、USBメモリの認識状態など、さまざまな状態が記録されています。ログの確認方法さえ知っていれば、これらの情報は誰でもアクセスできます。

■ さらにハードディスクには「SMART」という状態監視機能が搭載されており、過去のエラー履歴や、電源を入れた回数、使用時間などを把握することができます。これにより、パソコンの使用状況に関する情報が得られます。
■ このようにデジタルならではの仕組みによって隠蔽や改ざんなどの証拠隠滅は非常に難しくなっています。
■パソコンやスマホでの悪事は、ほぼすべてのケースで何らかの形で痕跡が残ります。ネット履歴を消去すれば、端末からはアクセス履歴が消えますが、プロバイダ側にはアクセス履歴が残っており、事実上消すことはできません。さらに、訪問したウェブサイトのアクセス解析ログなどにも痕跡が必ず残ります。
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これはウソ?
ホント?

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とりあえずウイルス対策・セキュリティー対策ソフトを入れておけばウイルスにはかからない
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「セキュリティー対策ソフトを入れておけばバリヤーのようにすべてを弾いてくれる」というのは誤解です。
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ウイルス・セキュリティー対策ソフトにはさまざまな種類があり、性能にはかなり差があります。どれも同じではありません。フリーソフトには、検出率が低い、動作が不安定になるなど、問題があるものも存在します。このため、フリーのものがWindows標準のセキュリティ機能よりも劣ることもあります。そういった場合は、フリーソフトを使用するのではなく、Windows標準の対策機能を活用した方が良い場合もあります。
■しかし、最も重要なのは、セキュリティー対策ソフトやシステムからの警告を無視して操作をすることです。警告メッセージの意味をよく確認せずに「許可」や「実行」「はい」をクリックしてしまうと、ウイルスやマルウェアの侵入を許すことになります。これ自体はセキュリティソフト以前の問題であり、最終的にはユーザーの注意力が重要です。
■特に、パソコンに脆弱性がある場合、その脆弱性を狙った攻撃によって深刻なダメージを受ける可能性があります。そのため、セキュリティー対策ソフトをインストールしただけで安心してはいけません。Windowsやその他のソフトウェアを定期的に更新し、脆弱性を放置せずに管理する必要があります。
■最近では、無料のセキュリティ・システム修復ソフトを装った偽物が出回っています。これらの「無料」ソフトで安心できるものは非常に限られており、それ以外は極端に言えば「ウイルス」と言えることもあります。インストールを促される表示が出ても、絶対にインストールしないようにしましょう。

■セキュリティーソフトがすべてを防げると思い込むことは危険です。どんなに優れたウイルス対策ソフトを使っていても、フィッシング詐欺には対
応しきれないことがあります。フィッシング詐欺対策はセキュリティー対策ソフトだけでは限界があり、偽サイトへのアクセスを完全に防ぐことはできません。
■さらに、Windowsのパフォーマンスを向上させたり、スキャンして診断する、セキュリティを強化するといった偽のソフトウェアも出回っています。こ
ういったソフトは実際には偽物で、逆にパソコンを遅くしたり動作に不具合を引き起こしたりします。正規のソフトに見せかけてパソコンにインストールされる
ことが多いため、セキュリティー対策ソフトでは防ぐことが難しく、非常に厄介です。また、詐欺請求やサポート詐欺のポップアップが表示されることもありま
す。
■以上のように、「セキュリティー対策ソフトを入れておけばすべてを弾いてくれる」というのは誤解です。被害に遭わないためには、日々の警戒心とセキュリティリテラシーの向上が不可欠です。各自が慎重に行動し、注意深くすることが大切です。

※こういう表示に注意! これ自体がウイルスのようなインチキソフトです。
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ホント?

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ルートサーバというものが世界に13ヶ所あり、実はそれが世界のインターネットを支配していて、
そこが攻撃されたら世界中のインターネットに障害が出るそうだ。
実際に2007年に攻撃を受け、3台がマヒ状態になって世界中に影響が出た。 |

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■この話はテレビや新聞でも報道されたことがあり、知っている人も多いかもしれません。しかし、もしこの話を知らない人に伝えた場合、最悪の場合、陰謀論者?SFの見すぎ?と思われるかもしれません。それでも、この話には事実が含まれています。
■内容は、ハリウッド映画やSF小説に出てくることのように聞こえるかもしれませんが、実際に世界のインターネットのインフラは13台の「ルートDNSサーバ」に依存しています。これが事実です。このサーバ群は、インターネット全体のドメインネームシステム(DNS)を支えており、これが攻撃されるとインターネット全体に影響が出る可能性はあります。ただし、ルートサーバは「支配している」というよりインターネットの正しい名前解決を行う中枢的な役割を果たしている重要な部分といったほうが適しています。
■実際に、2007年にこれらのサーバに対する大規模なDDoS(分散型サービス拒否)攻撃がありましたが、全てのサーバがマヒしたわけではなく、複数台が一時的に影響を受けました。それによって一部の地域やネットワークで遅延が発生しましたが、インターネット全体に長期間の障害が生じたわけではありません。攻撃の影響は短期的であり、インターネット全体が停止することはありませんでした。
■ルートサーバの13ヶ所は、実際に世界中に分散されていますが、これらのサーバがどこに設置されているかの詳細な位置はセキュリティ上の理由で公開されていません。しかし、東京にも1台が設置されていることは事実です。その他の多くのサーバはアメリカやヨーロッパに配置されています。
■このような話が一般に受け入れられにくい理由については、歴史的な例に見られるように、今まで見たことがない新しい技術や現象は理解しにくいことがあります。たとえば、黒船が日本に来た際に、当時の人々は「煙を吐く大型の船」という概念を持っていなかったため、目の前にある黒船を「船」として認識できなかったという話があります。このように、未経験のものに対しては、認識が追いつかず、理解するのが難しい場合があります。
■ネットにはこういう話もあります。
1950年代、ある探検家が密林の奥地に住む裸族の集落と接触を試みたとき、胸ポケットに入った葉巻を手にとり口にして吹かして見せて、それを原住民の若者に真似させて打ち解けたって話がある
時代が進んで1980年代、その集落にも文化流入が進んだ頃、この時子供だった原住民の男の話によると「その時、村にいた誰もが探検家が胸の肉の内側から葉巻を取り出した事に驚いた」と語ったらしい
つまり服の概念を持たなかった裸族の原住民には、「服のポケットから葉巻を取り出す動作」が全員認識出来ず、肉の内側から葉巻を取り出した光景に見えたらしい
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------引用
1520年、世界周航を目指すマゼランとその一行が、南米
最南端のフェゴ島に達した時のことである。マゼラン一行は上陸して水や新鮮な野菜を補給するために、自分たちの大型帆船四隻を島の湾内に一時停泊させた。
何世紀もカヌーだけで生活してきた島民たちは、上陸してきた彼らを驚きの目で見た。
しかし彼らが何で来たのか、島民たちには分からなかった。フェゴ島の人
々の目には、湾に錨を下ろしている大型のスペイン帆船の船団が映らなかったのである。島民の脳内では、大型帆船に視界をさえぎられることなく、いつものよ
うに、湾の向こうに伸びる水平線が見えていたのである。
この事実は、その後何度目かのフェゴ島再訪の際、島民たちが語ったことから判明した。
――『脳と波動の法則』(濱野惠一・著) 引用終-----
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■人
間は、自分の理解を超えた事実にいきなり出くわすと脳内に記録されている情報に参照するものがなければ理解ができず事実として認識できないそうです。普段の生活上でも、自分に興味があるものについてははっきりと記憶に残りますが、そうでないものは記憶に残りません。
■例えば旅行で同じところに一緒に行った友人に後から「あそこに〇〇があったでしょ」と聞いても「そんなのなかった」「しらない」「覚えていない」と返された経験が誰でもあると思います。それくらい私たちの記憶というものは自己の都合に沿ったものになっています。
■前述の原住民の話についても、これは確かに思い当たる節があります。それはウルトラマンです。
ウルトラマンは宇宙人ですがあの赤いラインの表皮はスーツなのか、はたまた皮膚なのか、子供心ながら疑問でした。ウルトラマンのような宇宙人が現われてい
きなり胸の開口部から何か取り出してもそれがポケットなのか皮膚の隙間なのか分かるはずがありません。そもそも宇宙人を見るのは初めてですから・・・。
そういう風に考えれば上記の不思議なエピソードは理解できます。
■ITに関する話はサポートの現場でもよくありますが、ウイルスに初めて感染した人は、最初はその事実をなかなか受け入れようとしません。
■自分のパソコンにウイルスが感染するとは思いもしなかったのでしょう。ウイルス検出結果を見せても、「それが本当にウイルスだとどうしてわかるんだ?」と混乱したり、取り乱したりすることがあります。テレビや映画でウイルスが登場する場面をドキドキしながら見ていた人が、自分のパソコンにウイルスがいると考えた瞬間、現実を受け入れられず、驚きや恐怖でパニックになるのかもしれません。
■パソコンやインターネットはもはや社会インフラの一部となっていますが、ここ十数年足らずで急速に普及した技術です。最近のIT技術は量子物理学の分野にも広がっています。最新の情報によると、現在のトランジスタは、なんと原子1個分のサイズにまで小型化されているそうです。一方、鉄道や自動車、航空機はすでに1世紀以上の歴史があり、IT技術がいかに新しいものであるかがわかります。そのため、まだまだ一般には理解されていない部分が多くあるのは当然といえます。
■私たちが現在、日常的に利用しているものが、その登場黎明期にどのような扱いだったかを見てみると、ITへの理解について同様の問題を含んでいることがわかります。例えば傘、自転車、自動車、飛行機など、最初に挑戦した人たちの多くは、最初は「頭がおかしい」と思われていました。これをご存知でしょうか?
■例えば、最初に日本に鉄道が敷設されたときには、「汽車に乗ると風圧で息ができなくなる」といったデマが広まり、真剣に信じられていました。今、私たちがスマホやパソコン、インターネットについて感じている戸惑いも、まさに文明の黎明期に見られたような反応であり、同じようなことが現在進行中だと言えるでしょう。
■年配の方々は、子どもの頃にはスマホやパソコンは存在していなかったので、それを使いこなすのは当然簡単なことではありません。
■しかし、今の子どもたちは、パソコンやスマホが生まれたときから身近にあります。こうした環境が、人間に多大な影響を与えていることは確かです。
■では、パソコンがなかった時代に生きてきた人々の中で、なぜパソコンを駆使できる人がいるのでしょうか?おそらく、それは小さい頃からSF小説や漫画を読み、想像力を膨らませていたからだと思います。その時代にはなかったものでも、彼らは小説や漫画が描く「未来」をすでに脳内で理解していたため、実際にその未来が訪れたときに戸惑うことがないといえるでしょう。
■このように、時代とともに新しい技術や考え方は人々に浸透していくことで、やがて本当のことが理解されるようになるはずです。
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