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パソコンとほこり

パソコンとほこりには普段気がつかない関係があります。
これはパソコンの故障やトラブルにもつながっていますので
たかがほこりと軽視せず、もっと関心を持っていただきたいと思います。

≪短  絡≫(ショート)

≪放熱阻害≫

パソコンには静電気が発生します。パソコンを長く
使用していると、空気中の
「ほこり」がファンの吸気など
によりパソコン内部に侵入し、更に静電気で引き寄せら
れて、ファンや基盤に付着していきます。

静電気はホコリの吸着を余計に加速させます。
吸着されたほこりは次第に大きさや密度が増してきます。
ほこりのカタマリ自体が帯電してしまうこともあります。

これが進むと、ほこりの成分や、湿度が高い環境では、
いつの間にか「導体」(電気を流す物体)と化してしまい、
回路などがむき出しのパソコンの基板上で
「短絡」
(ショート)をおこし、思わぬ電流や電圧が流れて不具合や
故障の原因になってしまいます。

これによって、パソコンが起動しない、突然再起動が
かかる、マザーボードからエラー音が鳴る・・・などの
症状が出ることがあります。

最近問題になっている、テレビなどの後ろのコンセント
が半差しになった所にほこりがたまり、湿度の高いときに
ほこりが湿気を帯び、電気が導通して火災になる現象
(トラッキング現象)と原理は同じです。 特に冬場の
北側の壁面は「結露」などにより周囲の湿度が上がり
ますので、注意してください。

タバコの煙には粘着性のあるタール成分が含まれていて、
程度によっては、ほこりなどと混ざりパソコン内部を汚損
します。通常ならばエアパージで出来る清掃も、タバコの
煙で汚損された場合はエアーの圧力では清掃が困難に
なってしまいます。ブラッシングでさえ受け付けないこともあり
洗剤を付けてゴシゴシとまるで洗浄しているかのような作業
が必要になるものもありますが、そこまで放置するのは
感心しません。

パソコンがある部屋では「禁煙」が常識です。

パソコン内部には、いろいろなパーツがありますが中には
かなりの発熱をするものがあります。
特にCPUやグラフィックボード、チップセット、レギュレータなど
は高温になります。

熱は、それ自体が振動子であり、自由電子の動きを阻害
するために、上がれば上がるほど抵抗が増し電流が流れ
にくくなります。

それを放熱するのが金属製の「ヒートシンク」(放熱器)で、
これがないと回路は
自分の発する熱で焼けて故障してしま
います。ヒートシンクはアルミや銅など熱伝導率が良い放熱
性に有利な金属で出来ています。

ヒートシンクは大半が「空冷」です。フィンと呼ばれる突起や
板を複数組み合わせたり、中には1個の塊から削り出して
作られています。これは表面積を大きくして放熱効果を高める
ためです。

空冷は、空気の流れがなければ放熱しませんので気流の
確保が必要です。そのためにパソコンには排気ファンが
ついています。パソコン内部の空気を入れ替えることによって
放熱を促進します。また、ヒートシンクにはファン付のものも
あり、自然空冷では間に合わない発熱の激しいものは強制
空冷で冷却します。

熱を放熱させるヒートシンクをほこりが覆ってしまうと、
放熱が阻害されてCPUやチップセットなどの半導体回路の
温度が上昇します。布団を被った状態と同じです。

温度上昇は、回路の能力をさらに低下させ、フリーズや
エラーの原因になったりします。果ては、熱損傷によって
チップ自体が故障してしまい、動かなくなってしまいます。
保護回路が内蔵されているものもありますが、頻度によって
は劣化でだめになりますので、当てにしてはいけません。

GPU(グラフィック用CPU)にも放熱ファンが装備されて
いますので、これも同じように影響を受けます。
ここが壊れると画像が表示されなくなってしまいます。

そのほかでは電源装置です。電源装置のトランジスタに
もヒートシンクが装着されています。ほこりで覆われて
放熱が阻害されてしまうとこれも故障します。
ここが故障すればパソコンの電源を入れてもうんともすんとも
言わなくなってしまします。
これは程度によっては
火災の危険性もありますので要注意
です。

≪放熱ファン障害≫



それから、短絡に至らなくても、放熱ファン類に付着した
ほこりの程度によっては、ほこりの重量や回転の際の空気
抵抗によって、ファンそのものが
「過負荷」状態に陥り、
能力が低下し、寿命が短くなったり、軸受けやベアリング
が異常磨耗し、最悪は停止してしまうなどの影響を与えて
しまいます。

異常な音を発し始めたら清掃するか、ファン自体を交換
しなければならなくなっていることがあります。

ファンが回らなくなれば、ヒートシンクからの放熱は追い
つかなくなり、CPU温度はあっという間に上昇してしまい、
保護回路が作動して機能を停止します。これを何度も繰り
返す内に熱損傷を受けて最後は故障してしまうこともあります。

たかが「ほこり」と侮ってはいけません。

ほこりに注意したいパソコンの設置場所

人の出入りが多い部屋や場所
布団や洋服などがある寝室など
ソファーやじゅうたんのある部屋
カーテンがたくさんある部屋
作業場など塵埃が発生する場所
道路などの近くの家屋
タバコの煙は最も汚損、短絡する原因です。

 

CPUfan事例1

これは、あるお客様のパソコンから取り出したしたものです。
会社事務所で約2年使用のIBMのAptivaのものです。
ファンの中にほこりが詰まってしまって、いつ止まっても
おかしくない状態です。これでは冷えません。

CPUfan事例2

清掃前

清掃後

これは、居間で2年くらい使用されたVAIOのものです。
下のヒートシンクが見えない状態に陥っています。
これでは気流が届かず、放熱障害になるのは当然です。
CPUファンは、温度センサーで回転制御を行っている
ものでしたが、起動直後からCPU温度が上がり、高速回転で
唸りっぱなしになってすごい爆音を発していました。

清掃後は、下のヒートシンクも見えて、さらに回転数
も低くなり、爆音もなくなりました。静かになって
お客様は大変驚かれておられました。

 

 

CPUfan事例3

これも、あるお客様のパソコンから交換したものです。
居間で約1年半使用のFujitsu_DESK_POWERのものです。
ヒートシンクもすごい状態でしたが、
洗浄して再利用しました。このファンだけは
交換になりました。(当然です・・・)
基盤、電源内部、ドライブ類も悲惨な
状態でしたので全て分解して清掃いたしました。
その後、プランの適用もあってか、かなり
快適に動いているそうです。

 

CPUfan事例4

清掃前

清掃後

これは、居間で2年くらい使用されたFMVのものです。
分かり易いようにファンを外して撮影してみました。

これも下のヒートシンクが見えない状態に陥っています。
ほこりというか、まるで「ひつじさん」のようです。
これも気流が届かず、放熱障害になるのは当然です。
CPUファンは、起動直後から回転数が全開状態に・・・。
ひつじが爆音を放っておりました。

清掃後は、下のヒートシンクも見えて、さらにファンの回転数
も低くなり、静かになりました。何だかスッキリ!!

当然、爆音もウソのようになくなり、今まで何だったんだ?
とお客様も信じられないご様子でした。

 

CPUfan事例5

清掃前

清掃後

これは、事務所で2年くらい使用された弊社カスタムPC。
Intelの純正ヒートシンクファンです。
ヒートシンクがほこりで詰まっているのがよく分かります。
周辺のコンデンサ、メモリなどにもほこりが付着しています。

清掃後は、ヒートシンクのフィンの間から基盤が見えます。
このフィンの1枚1枚の間を空気冷却してはじめてCPUは
冷えます。ほこりで覆われてしまうと、1枚1枚の放熱は滞って
熱くなり、効率が悪くなったり、寿命が短くなったりします。

 

本体事例

お客様からリカバリを依頼されたVAIOです。
お仕事で約4年使用されていたものです。
フロントパネルを外すとそこには・・・・・。
通風孔はおろかフロッピーディスクドライブ内にも
ホコリというホコリが・・・・。

電源ユニットも同じような状況でしたので
コンプレッサによる強力なエアパージで
清掃いたしました。