加熱発泡体(シラスバルーン)の物性測定方法
1. | 粒度分布
電磁振動ふるい機を用い、直径200mm、深さ60mm、目開き0.045mmのJISふるいで湿式ふるい分けを行い、0.045mm以上の粒子の含有割合を求めたのち、粒度分析計(レーザ回折式)を用いて測定した。 |
2. | ゆるみ嵩密度
内径約28mmのガラス容器に高さ約30mmの試料を注ぎ込んだときの容積と試料重量から算出される値。 |
3. | タップ充填嵩密度
内径約28mmのガラス容器に高さ約30mmの試料を注ぎ込み、高さ20mmのタッピングを200回(0.85秒/回)終了したときの容積と試料重量から算出される値。 |
4. | 粒子密度
真密度測定装置(気相置換法による圧力比較法)を用い、約80mlの試料の容積を測定した。 |
5. | 水中分散浮揚率
試料約1.5gを秤量し、100mlビーカーに入れ、蒸留水を約20ml加え撹拌後2時間放置したのち、遠心分離により浮揚物を分離し、ガラスフィルターでろ過・脱水・乾燥後秤量し、浮揚物含有割合を算出した。 |
6. | 超音波分散水中浮揚率
試料約1.5gを秤量し、100mlビーカーに入れ、蒸留水を約20ml加え超音波洗浄機で2分間分散後2時間放置したのち、再度2分間超音波分散させ、その後遠心分離により浮揚物を分離し、ガラスフィルターでろ過・脱水・乾燥後秤量し、浮揚物含有割合を算出した。 |
7. | 色調・白色度
内径31mmのホルダーに試料を詰め、色彩計を用いて、L、a、b、白色度(LabとHunter)を測定した。 |
8. | 一軸圧縮強度
圧力は5MPaに固定した。内径25mmのシリンダーに試料をタップ充填(高さ約25mm、約12ml)し、載荷速度1mm/minで加圧、5MPaになった時点(2454N)で除荷した。 破壊率は、下記の仮定の下、(1)式により算出した。 ・試料は、発泡体、未発泡体の混合物ではなく、一定密度の粒子で構成されている。 ・加圧後、破壊された粒子の密度は、全て原料ガラスの密度(2.35g/cm3)になる。 Sc=100-(1/Dpa-1/Dp)/(1/2.35-1/Dp)×100 ---------------(1) ここで、Scは非破壊率(wt%)、Dpは試料の粒子密度(g/cm3)、Dpaは加圧後の試料の粒子密度(g/cm3)。 |
9. | 静水圧強度
シラスバルーンのVSI(火山珪酸塩工業)研究会規格に記載の静水圧浮揚率の測定法に従い8MPaの静水圧を付加した後、ろ過・脱水・乾燥させた。乾燥後の粒子の密度を測定し、上記(1)式により、非破壊率を算出した。 |
10. | 走査型電子顕微鏡(SEM)観察
同一倍率で観察した。 |
11. | 耐熱温度
振動粉砕機を使用して、試料2gを 10ml アルミナ容器中で30秒間粉砕した試料約0.5gを内径10mmのステンレス鋼製円筒中に入れ、圧力250MPaで1分間保持して直径10mm、高さ約3mmの成形体を作成した。成形試料は、アルミナ台とアルミナ棒への融着を防止するため、外径13mm、厚さ0.03mmの白金箔挟み、昇温速度10°C/min で熱膨張収縮を測定した。 |
前画面に戻る Last updated: 2001/08/10
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