可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター及びその製造方法並びに浄化装置
出願番号/公開番号/特許番号 | 出願日/公開日/登録日 | 特許権者 | 発明者 |
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特願2005-505785(P2005-505785) 再表2004/094044(WO2004/094044) 特許第4803653号 | 国際出願2004. 4.22 国際公開2004.11. 4 2011. 8.19 | 独立行政法人 産業技術総合研究所 | 谷 英治 木村 邦夫 |
【要約】本発明に係る可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターは、気孔率が85容量%以上のスポンジ状多孔質構造体(A)表面に、アナタース型の酸化チタン皮膜が形成されてなり、且つ、 前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、(a)炭素、並びに、シリコン及び/またはシリコン合金、(b)シリコン、 シリコン合金、炭素、からなる群より選ばれる少なくとも一種、 並びに、 炭化ケイ素、(c)シリコン、 シリコン合金、 炭素、 炭化ケイ素、からなる群より選ばれる少なくとも一種、並びに、 窒化ケイ素、 (d)炭素、 (e)チタン、 バナジウム、クロム、 マンガン、鉄、 コバルト、 ニッケル、 銅、 ルテニウム、ロジウム、 パラジウム、銀、白金、金、 からなる群より選ばれる何れか一種の金属、並びに、 炭素、からなる群より選ばれる何れか一種を含むスポンジ状多孔質構造(B)からなるものである。
| 【代表図面】
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【特許請求の範囲】
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【請求項1】気孔率が85容量%以上のスポンジ状多孔質構造体(A)表面に、アナタース型の酸化チタン皮膜が形成されてなり、且つ、前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、
(1)アモルファス炭素、並びに、シリコン、 (2)シリコン、並びに、炭化ケイ素、 (3)アモルファス炭素、 (4)チタン、並びに、炭素、 からなる群より選ばれる何れか一種からなるスポンジ状多孔質構造(B)からなることを特徴とする可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター。 |
【請求項2】前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、アモルファス炭素とシリコンとからなるとともに、
前記スポンジ状多孔質構造(B)を構成するスポンジ状骨格の架橋太さの平均が 1mm 以下であり、 且つ、シリコンとアモルファス炭素との組成のモル比(Si/C)が0.1〜2の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター。 |
【請求項3】前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、アモルファス炭素とシリコンとからなるとともに、
前記スポンジ状多孔質構造(B)が遊離シリコンを含んでいることを特徴とする請求項 1 に記載の可視光応答型 3 次元微細セル構造光触媒フィルター。 |
【請求項4】表面にアナタース型の酸化チタン皮膜が形成されたスポンジ状多孔質構造(B)を備えた可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターであって、
前記スポンジ状多孔質構造(B)が、 アモルファス炭素とシリコンとからなると共に気孔率 85 容量% 以上のスポンジ状多孔質構造体(A)を、酸化チタンを含有または生成する溶液に浸漬し、 乾燥した後に酸化雰囲気下で、100°C〜800°Cで焼成することにより構成されていることを特徴とする可視光応答型 3 次元微細セル構造光触媒フィルター。 |
【請求項5】前記スポンジ状多孔質構造(B)を構成するスポンジ状骨格の架橋太さの平均が1mm以下であり、且つ、シリコンとアモルファス炭素との組成のモル比(Si/C)が0.1〜2の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター。
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【請求項6】前記スポンジ状多孔質構造(B)が遊離シリコンを含んでいることを特徴とする請求項4に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター。
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【請求項7】請求項 1〜6 の何れか 1 項に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターを備えていることを特徴とする浄化装置。
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【請求項8】両端に流体導入口と流体出口が設けられるとともに外部には可視光及び/または紫外線を透過できる透光域が設けられた容器と、 前記容器の内部に収容された光触媒フィルターとを備え、前記透光域から受光した可視光及び/または紫外線により光触媒フィルターが前記流体導入口から流入した流体を浄化して前記流体出口から排出する可視光応答型の浄化装置であり、
前記光触媒フィルターが、 前記可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターを平板状に形成したフィルターユニットで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の浄化装置。 |
【請求項9】流体導入口と流体出口とが両端に設けられた容器と、前記容器の内部に収容され内部に円筒状空隙が設けられたリング状光触媒フィルターと、 前記リング状光触媒フィルターの円筒状空隙内に設けられ可視光及び/または紫外線を照射できる光源とを備え、 前記光源から照射された可視光及び/または紫外線により光触媒フィルターが前記流体導入口から流入した流体を浄化して前記流体出口から排出する可視光応答型の浄化装置であり、
前記光触媒フィルターが、 前記可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターをリング状に形成したフィルターユニットで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の浄化装置。 |
【請求項10】アモルファス炭素とシリコンとを含むと共に気孔率85容量%以上のスポンジ状多孔質構造体(A)を、酸化チタンを含有または生成する溶液に浸漬し、 乾燥した後、酸化雰囲気下において100°C〜800°C で焼成することを特徴とする可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターの製造方法。、
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【請求項11】前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、アモルファス炭素とシリコンとからなることを特徴とする請求項10に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターの製造方法。
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【請求項12】スポンジ状骨格を有すると共に炭素化時に熱分解する原型構造体(C)に、炭素源となる樹脂と、シリコン粉末とを含んだスラリーを含浸させた後、この原型構造体(C)を、 不活性雰囲気下において800°C〜1300°Cで炭素化させて前記スポンジ状多孔質構造体(A)を形成することを特徴とする請求項10または11に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターの製造方法。
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【請求項13】前記スポンジ状多孔質構造体(A)が、スポンジ状骨格を有する高分子化合物、あるいは天然素材の繊維、糸または紙類からなる原型構造体(C)に、炭素源となる樹脂と、 シリコン粉末とを含んだスラリーを含浸させた後、この原型構造体(C)を、 不活性雰囲気下において800°C〜1300°Cで炭素化させることにより形成されるスポンジ状骨格から構成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルターの製造方法。
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【請求項14】前記原型構造体(C)のスポンジ状骨格における架橋太さの平均を 1mm 以下とし、シリコンとアモルファス炭素との組成のモル比(Si/C)を0.1〜2の範囲内にする量のシリコン粉末を用いて、 前記原型構造体(C)の形状を保ったスポンジ状多孔質構造体(A)を形成することを特徴とする請求項12または13に記載の可視光応答型 3 次元微細セル構造光触媒フィルターの製造方法。 |
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