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市場で販売されているパソコンやパソコンに使用されている

パーツなどをエンジニアが徹底検証!

安定しないメーカーパソコンの「原因」を探ります。

新たな「問題点」が見つかれば随時追加していく予定です。

パソコンをスペックだけの比較で選択しているとひどい目に

遭います。スペックが同じならば安い方を買うのは一つ

の手段かも知れませんがそれだけでは「目利き」とは

言えません。もうその時代は終わりです。

海外ブランドパソコン対決

HDDが3年も経たず故障してしまったDELLのデスクトップ。

不良クラスタがたくさん発生して起動しなくなりました。

原因と思われるのがなんとレイアウト設計にあるようです。

DELL VS  HP

DELLのデスクトップです。ケースパネルを開けたところ。このモデルはPentium4 2.8GHz

の仕様のものです。このCPUはPrescottという大変発熱量が大きいもので、放熱対策を

しっかりする必要があります。CPUのTDPは89W、Thermal Specificationは69度C。

負荷があまり無くても発熱が激しいのがこのCPUの特徴で、周辺温度は65度近くまで上がります。

実際にSMARTでHDDの温度を測ったところ、68度というとんでもない温度になっていました。

そのCPUの放熱のレイアウトが上の写真の状態です。外部からファンで吸気し冷却します。

ここまでは普通のパソコンならば大抵こんな感じです。しかしDELLはここからが違います。

外部から吸気された空気はヒートシンクを通ってCPUの放熱で熱くなり後方へ流れます。

なんとそこにHDDが鎮座されております。先ほど言いましたように夏場では70度くらい

になるCPUの放熱風をまともに食らうようなレイアウトです。一体なんでここにHDDなのか?

これがまずいであろうことは素人でも一目見て分かりそうなものですが・・・。

ヒートシンクから放熱された

熱風がHDDにまともに当たる

レイアウトになっています。

さらに、ヒートシンクを通る

間に気流は抵抗で勢いを

失くし、熱い空気はHDD付近に

溜まってしまいます。

なかなか冷えないので

ファンはブーンとすごい勢いで

狂ったように回転しています。

HDDの温度は65度を超えて、ほとんど「焼けた」状態でした。

 

でも、悲劇はそれだけではありませんでした。HDDを外してみたところ、

そこには驚愕の事実が・・・!

HDDの下にはマザーボード

の中でも最も重要な部分、

ノースブリッジ、サウスブリッジ

コンデンサ群、コイル

レギュレータが並んでいる

ではあ〜りませんか!

放熱された70度近い熱風が

容赦なくこれらを襲うのです。

パソコンのことを良く知っている

貴兄であればブッ倒れそうな

事実ではないでしょうか?

コンデンサなどは環境温度が

10度あがると寿命が半分になる

といわれています。

コンデンサはメーカーから

性能表が公開されており

耐熱温度や寿命が記載

されています。

熱風がマザーボードの主要部分を加熱しダメージを与える

 

105度/1,000時間寿命の電解コンデンサの場合、1日8時間使用で65度で運用したとします。

10度で寿命は半分になるので、105-65=40  40度差は2の4乗倍の寿命の延びとなり、

寿命は1,000時間 x 2の4乗=16,000時間÷8時間=2,000日÷365日=約5.5年

なんと! このパソコンでは1日8時間使用で寿命が5年半言うことになります。

さらに! 1日のうち半日(12時間)使用では寿命は3.6年となります。

そして! 1日中運転だとすれば・・・ 1.8年!です。

ちなみにコンデンサ回りが45度ならば、1日中つけっぱなしでも寿命は約7.3年と言うことになります。

70度近い温度というのは人間ならば簡単に「ヤケド」できる温度です。

これでは、HDDはおろか、コントローラなどが正常に動作せずクラスタ異常や果てはクラッシュに

結びつくことは容易に予想が出来ます。それだけでなく、マザーボード、特にチップセットが熱でやられる

ことも考えられます。DELLで基盤不良が非常に多いのもこういうことだからなのでしょうか?

対するHPは?

HPのデスクトップです。

仕様はDELLと同じ

Pentium4 2.8GHz

Prescott

CPUの給気レイアウトは

DELLのものに似ています

が、何か様子が違います。

ケースカバーを外したところ

CPU回りの冷却状況

 

使う人の立場に立った素晴らしい設計

HPのCPU回りの気流の流れですが、決定的にDELLと違うのはファンが2個であると言うことです。

外部から吸気された冷気はCPUを冷やし、放熱後の熱い空気はヒートシンクに装着されているファン2で

一気に後方へ排出されます。このファン2の効果は大きく、周囲の空気も巻き込んで排気の温度を下げ

さらに後方にあるチップセット、ビデオカードに当たって、更に冷却をして後方の開口部から抜けていきます。

ファンが2台あると騒音の心配がありますがあまり大したことはないようです。これは、2台あることで効率が

良くなり、1台あたりのファンの回転数をそれほど上げなくても良くなっていることに起因していると思われます。

このあたりがHPの逆転の発想というところです。比較したDELLの場合はファンが1台ですので回転数で

流量を稼がないと放熱が間に合いません。回転数が上がれば二次級数的に騒音は大きくなります。

そして、HPの場合何より安心なのは、HDDの位置がCPUの熱には全く影響のない離れた場所になっています。

これは、よく考えたものです。次にさらに驚くべきことがあります。これはHPの真骨頂なのでしょうか?

何と、ファンからの吸気が

CPUを冷やす前に

プラスチックの透明なカバー

(ダクト)内を通りコンデンサや

レギュレータを冷やすと言う

仕組みになっていることです。

これは寿命を大きく延ばす

ことは間違いなく、熱による

故障の誘発も防ぎます。

これには正直、HPが世界一の

コンピュータメーカーである

紛れもない事実と底力を

見たような気がします。

吸気がダクト内で整流されてコンデンサ、レギュレータを冷やすようになっている。

 


一石二鳥も三鳥もあるような考え抜かれたレイアウトに感服いたしました。脱帽ものです。

その他、気になったことは、DELLがHDDにMaxtor(現在はSeagateに吸収されなくなる)、ODD(オプティカルディスクドライブ)

に寿命が短いノートパソコン用のSamsung製スリム型を使用しているのに対しHPはHDDにSeagate、ODDには一応自社

ブランド製の安定したデスクトップ用の5インチのものを使用しているということをみても、かなり製品に対する考え方が

違うことが良く分かります。誤解を恐れず言ってしまえば、DELLは確かに安いけど設計や品質はどうなのか? 

と言うことのようです。

総  評

DELLは最近中国化が激しく、製品の製造はおろかサポート、マネジメントなどほとんどを中国で行っている模様です。

それに対し、HPはやはりアメリカ本国でのマネジメントを基本にしているあたりが差となって現れているように思います。

パソコンは信頼性が第一です。信頼とは一体何でしょうか? 信頼とは消費者に対して十分な説明や責任が

果たせるかどうかと言うことだと思います。安ければ何でも良いという考えは、そのうち自分で自分の首を絞める

ことになるのは明白です。本当に大切な仕事などで使用する場合は、その大切さに見合った仕様と価格が

必要なことは当たり前の話です。コストダウンは企業でも大切なことだと思いますが、落としていいところと

落としてはいけないところの区別がつかないようでは無能です。もし、会社のパソコン選びを価格だけで縛って

見積比較のみで決定しているようであれば、その担当者もしくは決裁者ははっきり言って危機管理が出来ていない

マネジメント能力が欠落しているといっても言い過ぎではないでしょう。なぜならば、安いものを探して一番安い

物を選ぶと言うことは今時、誰でも出来ることであって工夫も才能も関係ないからです。それならば今時、中高生でも

kakaucomやamazonなどでやっていることです。そんなことの決定のために役職についているならば

給料泥棒もいいところです。これは、日本の企業すべてに言えることで、現在の日本企業が抱える最大の問題点だと思います。

DELLには気の毒な話ですが、黙っているとバンバンFAXを送ってくるのはノンバンクとDELLくらいなもので、

もう少し企業としての責任とか、品質とか、サービスに配慮してほしいものです。

最後に、見積書と言ったら請求書を送ってきたり、修理に出したのに部品がはずれたままで「交換完了」とか

サポートで本当にあった話がありますから、公益性を考えて今回は記事にいたしました。

 

 

某メーカー製パソコン編

 

ヒートシンク比較

電源ユニット比較

ここでは、不安定で使い物にならなかったあるお客様のメーカー製パソコンを

解体し、「原因の究明」のために検証してみました。

ヒートシンク比較

ヒートシンクは発熱するCPUを冷却する装置で、重要なパーツです。

冷却効果が悪いと当然CPUは熱のため性能が発揮できなくなります。

その結果、システムが不安定になったり、フリーズし易くなったりします。

左側は「メーカー(N社)製Celeron1.7GHzスリムパソコン」付属品のもの

右側が「KIWがCeleron1.7GHzから使用するIntel標準品」のもの

明らかに大きさが違います。

側面から見るとその差は歴然・・・。

左のメーカー製(N社)のパソコンは、サポート依頼でパソコンの調子が

悪いということで、持ち込まれてきたものに付属していた物です。

Celeron1.7GHzは、発熱量が大きいにもかかわらず、写真のような

放熱効果が疑問視されるような物が使用されていました。

放熱性テスト

では、実際に放熱性はどれだけ違うのか検証してみました。

公平を期するために、ファン無しで検証してみます。

調査環境

CPU

Celeron1.7GHz(デフォルト設定)

マザーボード

ASROCK P4i65GV

電源

INWIN 300W

メモリ

PC2100 128MB

室温

26℃

湿度

48%

測定

BIOS Hardware Monitor上

 

メーカー(N社)製のヒートシンク

KIWが使用するIntel純正ヒートシンク

120秒後のBIOSによるハードウェアモニタの様子です。

CPU温度はあっという間に
61度まで上がりました。
120秒後も上がる勢いが止まらず、
危険なので停止させました。

CPU温度は50度です。N社製のものと
比較して11度も違います。
120秒後以降は、極端に温度上昇する
様子はなく、安心して見ていられました。

世界に名だたるメーカー製PCのはずですが、

このような結果に正直、驚きました。

発熱源から放熱面が近いと、放熱が間に合わなくなり
直ちに放熱効果が悪化し始めます。

※ご注意
上図は、放熱の仕組みをわかり易い様に描いたもので、
実際の放熱、熱伝導を正確に示すものではありません。

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では、次に電源ユニットを比較してみましょう。

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電源ユニット比較

 

KIWカスタムPCに
付属している350W電源

某メーカー製スリムタワーパソコン
に内蔵してあった86.4W電源

電源の大きさはやはり出力に比例します。
小型化で、電源の出力も小さくなってしまっています。

こちらは350W電源。各ラインとも右の某メーカー製パソコン
の電源よりも数倍の出力があります。

こちらは、表記でいけばなんと86.4Wしかありません。
これでDVD-Rライティング、動画編集など
をさせようなんて「無謀」というものです。

まず、電源不足による影響として、

1.メモリの追加でも思ったように効果が出ない。

2.少し重たい作業をさせただけで固まる、電源が落ちる。

3.ドライブ類を使用すると不具合が起きる。

等の症状が現れておりました。

最近では高画質のグラフィックスボードやTVチューナなどを

組込んだパソコンも普通になってきました。

これらは非常に大きな電流を必要とします。

それに見合った出力を要する電源ユニットが必要なことは

誰の目にも明らかで、設計上当然考慮されるべきものです。

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スリム型パソコンのほとんどがこのパターンです。
そういうパソコンで不安定な場合は、ほぼこれに該当します。

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