妙見岳展望台から見た普賢岳の溶岩ドーム近影
(1994年5月28日撮影)
1990年11月に始まった雲仙普賢岳の噴火活動は、1991年5月下旬になると地獄跡火口から粘性の高い溶岩を出して溶岩ドームを
形成し始め、次第にその量を増しながら一部が崩壊してメラピ型の火砕流が頻発しはじめました。
そして同年6月3日には、水無川沿いに上木場地区にまで達する火砕流が発生し、住民や消防関係者、報道関係者、タクシー運転手を含め43名に達する犠牲
者が出てしまいました。
最初に発生した5月24日以降、火砕流はその規模を次第に増して、到達距離も次第に延びていたにも関わらず、被災の危険を事前に察知して避難できなかっ
たことが悔やまれます。
この写真は、火砕流の発生が少なくなった1994年の5月に、仁田峠展望台からケーブルカーで上った妙見岳の展望台から撮影したもので、溶岩ドームの細
部の構造まで見ることができます。
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